横琴自由貿易区、7年で大きな変化 金融業が飛躍的に発展

 2017-06-12
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 記者は横琴・マカオ青年創業バレーでこのほど、広東省珠海市横琴新区にある「跨境説網絡科技有限公司」を見学した。マカオの若い企業家によって創設された同社は現在、「bringbuys閲時即購」というウェブサイトとアプリの運営に主に取り組んでいる。紹介によると、同社のアプリを通じて、携帯電話を使ったプラットフォーム上への商品の発表やマーケティングのスマート化、運営の自動化を実現することができる。作者は個人メディアを創作すると同時に報酬を受けることができ、読者は個人メディアを閲読すると同時に買い物を行うことができる。創業バレーは創設1年余りで、累計191件の創業プロジェクトを引きつけてきた。このうち香港・マカオの創業チームは6割を占めている。インキュベーション中の企業16社が資本投資を獲得し、融資額は1億元を突破した。5社はハイテク企業の育成対象に選ばれている。

 熱意と活気に満ち満ちた創業バレーは、横琴の広大な発展の見通しをある側面から反映したものとなっている。データは、横琴の開発が7年で巨大な変化を実現したことを示している。2009年から2016年までにGDPは55倍となり、年平均成長率は77.4%に達した。固定資産投資は19倍となり、年平均成長率は51.29%に達した。実質ベースの外資利用額は761倍となり、年平均成長率は158%に達した。横琴への世界トップ500社の投資事業は97社、国内トップ500社の投資事業は120社にのぼり、重点プロジェクト85件の総投資額は3400億元を超えている。観光・金融・ビジネスサービスを代表とした現代産業体系がほぼ形成されている。

 実体経済のさかんな発展とともに、横琴では金融業も飛躍的な発展の勢いを示している。2009年から2016年までに全区の金融業の付加価値額は3千万元から14億元へと増加し、年平均成長率は73.2%に達した。金融系機構は1社から3716社に増え、年平均成長率は223.6%にのぼった。このうちプライベート・エクイティ・ファンドの発展は横琴の注目点の一つとなっている。登録・記録されたプライベート・ファンドの管理会社は253社に達し、資産管理総額は980億元を超え、プライベート・ファンド商品は397件にのぼり、募集総額は1100億元を超え、実質ベースの対外投資規模は750億元を超えている。このほかクロスボーダー人民元決済業務では、横琴では2010年の試行開始以降、累計2100億元を超える業務が処理されている。区内で登録されたクロスボーダー人民元資金プールは8件に達し、資金プールの登録金額は500億元を超えている。

 注目に値するのは、横琴が、広東自由貿易試験区の金融革新事例に選ばれた9件のうちの8件に参加しているということだ。このうち身分認証と信用情報問い合わせ、金融サービスの3大機能を備えた全国初の「商事主体電子証明銀行カード」は、「政府スマート化監督管理サービス新モデル」の内容として、2015年の全国自由貿易試験区の8大「最良実践事例」の一つに選ばれた。横琴蓮花大橋のシャトルバスは金融ICカードの受理を始め、金融ICカードのクロスボーダー公交の分野での初の使用を実現した。クロスボーダー支払いツールの革新例として、広東省初の27件の再現・普及可能な改革革新措置の一つに選ばれた。すでに300万回を超えるコンタクトレスな支払いを受理し、金額は1100万元を超えている。

 「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)建設支援の面でも横琴は積極的な進展を実現している。横琴はすでに、メキシコとスペイン、香港地区への経済貿易事務所の設立を成功させている。「中国(広東)—メキシコ経済貿易協力交流会」の実施を担当し、18件のプロジェクトの成約を実現し、金額は4億6千万ドルに達した。メキシコなどのラテンアメリカ国の企業家による横琴進出や、横琴企業のラテンアメリカでの投資貿易などには、法律・金融・ビジネスサービス・事前登録などの支援を提供している。「中国・ラテンアメリカ国際博覧会」の開催申請にも成功し、2017年10月の開催が決まっている。

 最も早期に広東自由貿易試験区に根を下ろした銀行機構である農業銀行広東省分行は、農業銀行のグローバルなサービスネットワークを借りて、珠海と横琴の「一帯一路」建設への参加を深め、企業の現地化から国際化への発展を助けている。同行はすでに、格力電器や珠海港などの多くの顧客の規模拡大や強化、海外展開に協力している。例えば、珠海興業緑色建築科技有限公司は、民間のハイテク企業である。ウズベキスタンのサマルカンドの100MW太陽エネルギー地上発電所プロジェクトの同社による獲得の過程で、農業銀行広東省分行は、プロジェクトの入札から保証状の発行まで、優れた効率的なサービスで企業に強大な後ろ盾を提供した。農業銀行広東省分行はこれまでに、4億9700万元にのぼるクロスボーダー双方向人民元資金プール業務を同社に提供し、中東や北米、豪州などの国・地域への同社の業務拡大を助けている。

 紹介によると、横琴の一連の経済・金融の発展の成果は主に、金融政策の有效な実施と政務サービス環境の改善に後押しされたものだ。横琴新区の設立以来、国務院と「一行三会」(人民銀行、中国銀行業監督管理委員会、中国証券監督管理委員会、中国保険監督管理委員会)などの金融監督管理部門は横琴に対し、29項目の金融革新政策を相次いで打ち出して来た。横琴はすでに、「中国(広東)自由貿易試験区総体プラン」の33件の政策のうち26件を実施し、人民銀行の「金融改革30条」の21件の政策のうち18件を実施したほか、「中国(広東)自由貿易試験区広州南沙新区・珠海横琴新区エリア外貨管理改革試行推進実施細則」と「中国(広東)自由貿易試験区による人民元クロスボーダー使用の拡大支援に関する通知」のすべての政策任務を実施ている。さらに注目すべきなのは、横琴が、金融サービス局と金融サービスセンター、金融産業協会、横琴金融投資有限公司からなる「3+1」の金融事業サービス体系を構築し、行政機関や事業機関、産業協会、国有企業の独自の優位性と協力の作用を十分に発揮しているということだ。

 横琴新区金融サービス局の池騰輝・副局長は記者に、「横琴は今後、次の4つの事業を重点的に推進し、飛躍的な発展の実現をはかっていく。第一に、革新駆動戦略に立脚し、各項目の金融改革措置を全面的に実施し、国家金融改革開放の『実験田』を構築する。第二に、金融分野の開放を拡大し、香港・マカオ地区との金融の接続を深め、ポルトガル語系諸国やラテンアメリカ諸国との金融協力を強化し、21世紀海上シルクロード金融サービスの重要な結節点を形成する。第三に、金融サービスの水準を高め、自由貿易区の金融が企業の革新と科学技術の革新により良く連携・奉仕するよう積極的に誘導する。第四に、金融リスク制御の新モデルを探求し、金融リスク防止メカニズムの建設を強化し、管轄区の経済・金融の安定した健全な発展を確保する」と語った。